旅先に、80になる祖母が、荷物の中に、私と絵を描くためにと、16色のサインペンと紙を持ってきていました。 帰国前日の夜寝る寸前まで、そんなことはすっかり忘れていました。もう眠たかったけれど、ホテルの部屋に用意されていたフルーツをカットし、旅行とは関係がないけれど、実物を見て絵を描くことにしました。
祖母のために描き始めました。ちょっと楽しくなって、寝ていた祖母も誘い、一緒に描きました。 ふと祖母が、あまりに私が一所懸命に描くからほんとうはもう寝たいけどがんばって起きて描くね。そんなことを笑いながら言いました。 私は祖母のために起きて絵を描いていたのです。祖母は私のために起きて絵を描いていたのです。 …笑、…祖母の思いやりにやっと気付きました。幼少のころから絵が好きだったことをずっと憶えていて、ここまで持ってきてくれたのです。
そして、その楽しみを、大好きだったことを、思い出させてくれました。 それから、ずっと描きたかった絵を、ついに描き始めました。それがこの絵です。…どうぞ、見てください。
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