■2010年3月13日(土) 更新


<お知らせ>

※3/14 16:00- 「福山雅治のsuzuki TalkingFM」ゲスト出演!
※3/15 朝日新聞(朝刊) 「福山雅治sanと紫舟」一頁掲載!




< 「手島右卿賞」 受賞の御礼 >


たくさんの挫折と失敗をくりかえし、
ださいことを山ほどし、自分の力のなさを知り
どうしようもなくなったり。

そんなことが、全ては糧になることを
これまでも知ってはいたのだけれど、

今回、
また改めて知ることができました。
書の芥川賞とも呼ばれる、
「手島右卿(ゆうけい)賞」を受賞致しました。

3/1付の共同通信社のニュースによると、
紫舟とその作品書「龍馬伝」が選ばれたのだそうです。
素晴らしい賞を与えてくださり、有難う御座います。

受賞の知らせを受けた際、
大きな驚きと、
心あるたくさんの人たちへの感謝と、
そして
これまでのたくさんの「挫折アレコレ」が
頭に浮かびました。今回の賞は
挫折や失敗や恥をかいたりと、
そんなことの
おかげだとも思うのです。

授けてくださり、有難う御座いました。



 この賞を、
   書を教えてくださった故宇野先生
   命の恩人故小笠原先生
   故祖父母             に捧げます






「手島右卿賞」とは
「書」を中心とし全芸術で日本国内外で活躍する将来性のある芸術家(その個人と作品を称え)を顕彰するのだそうです



<「第5回 手島右卿賞受賞記念 紫舟書展」のお知らせ>

・ 表彰式: 3月27日(土) 午前11:00〜
 高知新聞社高新文化ホール
 高知市本町3-2-15 高知新聞放送会館 088-822-2111

・書展 3月27日(土)〜3月31日(水)
 高新画廊
 高知市本町3丁目3-39 RKC高知放送南館2階
 (株)高知新聞企業 文化センター 088-825-4322



(3/1付、高知新聞より)
浅葉克己さんが新聞に寄稿してくださった文章を、
深い感謝と共に掲載させていただきます。



紫舟さんに叫んでもらいたい。「書道維新だ。」と

 紫舟という書家が、彗星のように僕の前に姿を現した。一年間手島右卿賞にぴったりの書家を探し続けていた。新しい文字の表現が時代を変えるということを信じている。

 2009年10月11日、紫舟さんから案内状をいただいて、恵比寿ガーデンプレイスの「心を伝えるLOVE LETTER PROJECT」のワークショップと個展を見に行った。広い空間で百名の子供たちが自由に書を書いていた。子供たちのコトバと書にはかなわないなあと思った。心を言葉にして、恐れを知らずにドカンと書く痕跡には凄いものがある。このワークショップも4年続けていると聞いた。書いた書を持った自信満々の子供たちの写真がたくさん展示されていて、こういう書字の習慣が身につけば日本は亡びないと思った。個展では、NHKの大河ドラマ「龍馬伝」が初めて発表されていた。

 紫舟さんは朝日新聞で、「いい名」という0歳から109歳まで112名の名前の、命名の由来や名にまつわるエピソードをもとに、その人にぴったりの名前を書で書くという連載を2年半続けた。龍馬伝の仕事はぴったりだった。ワークショップを見に行った翌日、AGI(世界グラフィック連盟)の国際会議でイスタンブールに飛んだが、「龍馬伝」の書はいつまでも脳裏から離れることはなかった。

 個展会場には立体作品が多かった。「いつもありがとう」が立ち上がっている。「独」「寂」「鳴」「潤」が、不思議空間を創りだしている。紫舟さんの言葉には「文字は平面である。生きている感情は立体である。感情と文字が一体となり表現された書には意志がある。その『書』は光を受け、影をおとす。」とあった。

 普通、書道をやる人はぴったりの師を見つけて、何十年も臨書を続ける。やがて自分の書を見つけ表現するが、なかなか新しい書の表現には到達しない。紫舟さんには書の師はいないようだ。

「三年間研鑽を積んだ」という文章をよく見かけるが、京都、奈良で三年間、何を研鑽していたのかという秘密が知りたくて、多忙な時間をさいて事務所に来ていただいた。その三年間では、徹底的に日本の伝統を学んだという。一流の眼を持った人が集めたもの。知識ではなく、眼で育ててゆく方法。京都料理、花。古流のように野に花を生けるような技法を体感したり、百聞は一見にしかずをモットーに、陶芸家、伝師、人間国宝の人たちに会って、一緒に物を作り続けたという。心という眼に見えないものを動かすには、やはり、物に触れなければならない。

紫舟さんの筆は全部特注だ。先日は墨をいただいた。今回は「紫舟八号 細光鋒 一寸八分」と刻み込まれた赤い筆をいただいた。紫舟さんは穂先の長い筆をいつも20本くらい持っている。10センチもある長い穂先だ。その筆を見ていると、「美の壷」や「龍馬伝」の書が出現するのが理解できる。

 僕は表現者として毎日、「われわれはどこへ行くのか。そして、何をするのか?」を唱えている。今年は、日本人全員が坂本龍馬の姿になって「自分維新」を叫び、日本を洗濯するときだと思う。僕は「デザイン維新だ」と叫ぶ。紫舟さんには、世界に通用する「意志の表現者」として、「書道維新だ」と叫んでもらいたい。

         アートディレクター   浅葉 克己




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