紫舟 SISYU

鯉昇瀧図

鯉昇瀧図

「鯉昇瀧図」(こいのぼりたきず)
2018年
金屏風、アクリルグアッシュ
二曲一隻
H152×W170cm


書…
鯉来い 昇る
勝負に (菖蒲に) 立つる
たつ たつ 流るる
晴れ 晴れ 昇る
天晴れ 天晴れ 日本晴れ


鯉の瀧昇りは、目覚ましい立身出世を意味します。
古代中国の「登竜門」伝説。
「黄河上流にある”竜門の滝”と呼ばれる急流を登りきれた鯉は、
登竜門をくぐり天まで昇り化して龍になる」と言われています。
本作は、滝登りからさらに天までも昇ることを祈念し
「瀧昇り」と表記。そして、日本の鯉幟(こいのぼり)の表現を加味しました。
江戸時代に始まった端午の節句には、厄払いに”菖蒲”を
用いるため、 「菖蒲の節句」と呼び、武家では”菖蒲”と「尚武」と
結びつけ、男児の立身出世・武運長久を祈る行事となったそうです。